白シャツを恋い慕う

つれづれなるままに…おたく

「少年たち」を見て

ジャニーズJrだけで構成する舞台「少年たち」-世界の夢が・・・戦争を知らない子供たち-を先日14日に観劇してきました。座席は有難いことに2階の前方センターという1回しか見れない場合には最高の場所でした。

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事前知識は一応曲目とかは入れているけれど、そんなに前のを完璧に思い出せてもいない状態で観劇。

まあJr担ではあるので、「羨ましい」と思うことはしばしばあったけれど、その視点はさておき、ただの舞台大好き人間としていくつか舞台の感想を書いておきたいと思う。

 

見る前はキスマイ・A.B.C-Zの時よりもなんとなく年齢が若いので、あのままのストーリーなら少年と青年の狭間のよき「少年たち」になるのではないかなぐらいに思っていた。

脱獄メンバーに関してだけ言えば、2011年は最年長が五関さん(当時26歳)・北山さん(当時26歳)で今回の最年長は深澤くん(23歳)・佐久間くん(23歳)と比較的年齢が下がっている。

ちなみに最年少は橋本くん(当時18歳)→森本慎太郎くん(18歳)と変わらず。

今回メインではあるけれど室龍太さん(26歳)は看守さんなので、数えていないです。

あ、結論から言うとストーリー変えられちゃったからそんなに年齢に意味なかったんですけどね(笑)脱獄出来るかどうかに至る臨場感や犯罪の理由の細かい描写がなかったのでそんなに若いことに重点は置かれてなかった。

 

「ここは本当にいけない場所だから、仲間と一緒に脱獄して生きよう」から「戦争は僕らの身近なところにあった。仲間を失ったことで戦争なんていけないと少年たちが理解して大人になった」ぐらいには根幹とする部分が違った。

でも曲は歌う人が違ったり、多少歌詞が英語になっていたり(笑)したけれど「ジャニ舞台」の伝統っぽく受け継がれていて素敵でした。ど頭とショータイムの頭に白い布を舞台に張って踊っていてそれがとても綺麗。セットもシンプルな階段を中心に動くので、ド派手ではなく若手の良い意味で粗い芝居にあった感じがしました。

 

SixTONESとSnowManと関西ジャニーズJrの3組で構成されていて、一応今回のお目当ては北斗くん・佐久間くん・夏のエリザから引き継いで京本くんといったところ。

流れというよりはグループごとに感想をまとめてみます。

 

・SixTONES

出来て間もないこともあり、ジャニーズ舞台においても子役ぐらいしかほぼ出演経験がない彼ら。(京本くんは色々出てる)雑誌の対談などで得た情報では、結構SnowManと差がついているのではないか?と思ったけれど、芝居と歌に関しては別に感じなかったなあというのが雑感。

こちらのチームのメインはジェシー、半ストーリーテラー的に京本くん。

個々メンバーが思ったよりキャラクターが被っていなかったかも。

 

歌はリードボーカルとして京本くんの歌が高く澄んだエエ声だけでなく技術が身について帰ってきたので、非常に聞きやすかったし、パート割の多い少ないはともかく全員が及第点なのですごいなあと思った。

 

芝居は所謂「バカレア」しかドラマ出てない子もいるものの、ドラマ経験が生きたのか普段のMCの自由な感じが生きたのかわからないけれど、現代劇に近い芝居と脚本では割とこっちのグループのが自由に動けているなという印象。

何故か群衆芝居には強かった。

中でも京本くんは「新入り」のポジションを上手く生かして途切れない芝居をしていたのが印象的でした。手足も少し解放されていたし、ルドルフの経験生きてよかった!

線が細いのがジャニーズに帰ってきてからもすごく目立っていたので、ちょっと太ってほしいなとは思いつつも役柄には納得がいきました。

そして私が思っていたよりソロも芝居も場面が多くて良かったです。

北斗くんの「弟キャラ」もとても可愛くて、クールな外見の子にクールな役ばかり当てていると本当に芝居で動けなくなるので彼には良い転機になるのではないかな?と思いました。関係性のあるお芝居が一つ経験値につまれたし、一応相手は先輩深澤くんだし。ふかほく兄弟とっても可愛い。

 

ジェシーの「死」については・・・うーむ。ここに焦点を絞った割に伝わらなかったなあ。7割ぐらい導入の向井くんがやりすぎって話もあるのだけれど、彼自体が死んで説得力ある話にはなってなかったかも。

お母さんの病気のためにお金が欲しくて悪事に手を染める岩本くんのことを止めたくて警察に通報しておいて、自分が岩本くんのお母さんを看取り、特に悪いことはしていないけど兵役から逃げるために監獄にきた。っていうのがジェシーの役どころなんだけれども、極論「仲間が死んで辛い」ってなるのはオレンジチームと岩本くんだけで、もっとみんなに愛されるキャラクターが死ぬとすごく共感できるのになあとぼーっと思った。

ここまでは脚本側の問題として、ジェシーの死ぬ芝居がかなりぬるいってのも原因かも。

樹・高地はすぐ前のシーンの向井くんのアドリブを即次のシーンでかぶせたり、慎ちゃんはハットかぶって2階からは顔が見えなかったときに「あ、こいつ踊れる人の立ち方!」ってオペラ向けちゃうぐらいには踊れるのかも。でも踊りだすと荒い(笑)

ただ、踊りはやはり綺麗な「個性」にはみえずばらんばらんで「雑」だと思ったので上達するといいな。

 

ブロードウェイ風のステッキとかを持って踊るシーンも小道具がある以上揃えてないと好きになれない所があってせっかくの新曲?が勿体なかったなーなんて。個々の印象が強めでグループとしての印象に残るシーンは本編ではあまりなかったかも。でもそういう芸風のグループとして受け取っていいのかな?そこら辺は目下観察中です。

 

ところで慎ちゃんの罪状はなんなの?言ってないよね?

友人があのガタイだから絶対「路地裏で喧嘩」って言ってたけど(笑)君は何をしたんだい?

 

・SnowMan

春に歌舞伎もみたし、割とこっちを贔屓して見に来たんですけれど、良い方向にも悪い方向にも、もう色々裏切られた(笑)

舞台慣れしていて、安心して素敵だなと思えたのは売りにしているダンスとアクロバットで、芝居中の動き方にははらはらし、歌は思っていたより良い!かもしれない・・・っていうまさかの展開でした。特に芝居。

 

こっちのチームのメインは岩本くん。ジェシーとの確執が描かれています。

彼を含め、役柄が言葉足らずで進行されていくのが非常に勿体ない。

岩本くんが一番感じて、他の子でも思ったことですが「現代劇」に照準を合わせきれてないなと思った点がいくつか。歌舞伎帰りで大変なのは百も承知なんだけれども、歌舞伎じゃないからもうちょっと自由に動いてほしいし、前(2階ドセン)から見て3人立ち位置・体の開き方どんかぶりで立たれたときに「嘘だろSnowMan!」と言いたくなりました。

ジェシーがどうなったかを説明しているシリアスなシーンだからなのもあると思うけれど、反応があまりない。群衆芝居になると人間が舞台セットと化す瞬間が多かったなぁ。何でも(歌以外)出来ると思っていたのですごくびっくり。

 

歌はメインボーカル不在状態でしたが、声質的に伸びそうなのは宮舘くん(次点渡辺くん、佐久間くん)だと思うのでパート割を頑張ればなんとかなると思う。

この三人は音程というよりボリュームが足りない感じ。言葉を伝えるというか歌っちゃう印象。

でも初めて岩本くんの生歌を聞いた時よりも全然岩本くんは上手くなっていたけれど、声が多分あれ以上劇的には伸びないタイプだなー。ヅカにもよくいるんだけど。と思ったのでそこはグループ力で!

「Rival」は録音がばれちゃう。とかいう可愛い問題でなく、歌の音が大きすぎて2階からは音と動きがハチャメチャで酔いかねないレベルだったので音響さん何とかして。ついでに室くんのSEもたまに間違いだろう明らかに。みたいなとこあったから何とかしてほしいです。タイミングがおかしかった。

 

外野から見た課題点はこれぐらいにして良かったところを。元の印象を裏切られる良い発見も結構ありました。

「風の子一等賞」をバンドでやっていて、岩本くんのドラムに深澤くんキーボード、阿部くんギター、佐久間くんベース。これが風の演出と相まって最高にかっこよかったです。グループの強みはこれですか!って言う感じでテンションがあがりました。まとまりの良さ。その日帰宅して頭に浮かんだのはこの曲でした。

「闇を突き抜けて」も青白っぽい照明の中どっちのグループも頑張ってたと思うけど、上脱いで下奥から上前に8×2ぐらい踊る振りのSnowManの揃い具合が本当に良くてターンジャンプの踏切りから空中滞在時間まで完璧で、みんな飛んでる!って思うぐらいにはテンションがあがりました。この瞬間の写真があったら買っていそうです(笑)

 

芝居に戻ると、阿部くんに「反政府運動のリーダー」って設定があってどこの正塚晴彦キャラ(笑)って思ったんですが、彼の役割がはっきりしていたのでお芝居をよく見れました。素の頭いいキャラを生かしているんでしょうけれど、まあ明らかに歌舞伎より現代劇向きな人だと思いました。今までどこに輝きおいてきてたの!と思うぐらいには別人に見えたので、早急に隠し玉としてドラマとか出すべき。初めてかっこいいと思ったかも。本当に生き生きとしていて爆発力のある人だなと思いました。

 

ジェシーを助けるくだりの大乱闘が室くん周りのSEしか拾っていないので(殴る音蹴る音など)宮舘くんと佐久間くんが3割増しかっこよくみえたので、ここは素直に音響さんありがとう。

岩本くんにだけ10年後のシーンがあって、それは彼がジェシーの一番の仲間として描かれたことを意味しているという理解で大丈夫かな?とにかく表情が柔らかくて幕切れが良かった。自然体な時のがかっこいいと思う。

深澤くんは「弟は変わってしまった」みたいなニュアンスを超かっこつけた照明(シルエット風)でいうくせに弟北斗があんなになついている謎はたぶん誰も解決できていないと思うんで、諦めてるんですけど「昔はしっかりしてた弟が今は一人で生きていけないぐらいに兄を頼っている」って逆説的な設定をつけたら少しありかも。

佐久間くんも「趣味を理解してもらえないから人を刺した」というニュアンスで意味わからない怖いやつだったんですが、彼は現代社会の象徴としておくことにしました。その理由じゃ西畑も阿部氏も刺されちゃわない?って思ってるけど(笑)

一番自由が利くキャラかつ中の人だと思ったので、アドリブも楽しんでいる印象でした。「にこにこにっこにー」楽しそうだった。

渡辺くん・宮舘くんは理由は刺しただか殴ったの一言以外深追いはせず。って感じだったけれど、他がわりとぶっ飛んでるので薄くなりがちだったかも。本当にどうでもいいこと書くと、2人の給食の机の蓄光の量(暗転中に見えるようにはっているテープのこと)すごくてどっちか鳥目なんじゃ?って考えたら楽しくなりました。

 

個々のキャラクターうんぬんや芝居よりグループパフォーマンスを楽しんだのがこちらのグループでした。アクロバットも一人一人のレベルの高さに加えて、団体技というか。身長体重にばらつきがあろうと誰が土台になっても平気なんだなあと思う瞬間が結構あって、楽しかったです。というかSnowManクオリティになれすぎて後日見たキスマイさんのバク宙にきゃーの一つも出てこなかったので責任とってほしい!ってぐらいには素敵でした。

踊りや芝居の好みは佐久間くんではありますが、改めてSnowManの群舞かっこよかったです。

宮舘くんのはちまきが横で結んでいたうえ、出所の所のアドリブで慎ちゃんにも言われた通りに髪を後ろに流していたので、友人が「酔っ払いのリーマン」と幕間に名付けていたことだけが難点です。ショータイムの七三もなんか違う(笑)

何故その髪型?

 

・関西ジャニーズJr

元々詳しくないし、なんとなくまいジャニをつけることはあるけれどお芝居を見たわけでも松竹座関連の何物とも縁遠いです。

スタンダードでいい芝居するし、こういう子が残るんだろうなと感じたのは西畑くん。

台詞も聞き取りやすく見た目と役がよく合っているなと思いました。歌声も綺麗。何が被るのかは自分でもわかりませんが、前日にみた優馬くんの芝居の影と何かが重なりました。少し気になる存在です。

室くんは脚本に無理ある中、成立させるために頑張ってるなーって印象。

向井くんはテレビではよくしゃべる面白い子でしたが、アドリブがなあ。やりすぎかな。「戦争はいけない」と伝えたいジャニーさんの脚本の流れから逸脱している感じ。

会場を笑わせておいて、はいジェシー死にます。みんな悲しみます。っていうようには多分脚本もなっていないだろうなあと思わざるを得なかった。おふざけとアドリブに一線ひいてほしい感じがしました。私が根っからの関東人だからかもしれませんが、関西受けするものと関東受けするものが違うのはよく言われていますし、っていうか劇場は関東の日生劇場なのでそこはちょっと考えてほしかったなあ。

今回の一番の消化不良がまさかのところでおこるという・・・。

 

でも皆さん忙しい中想定よりは上の物をちゃんと出してきてくれて、「流石ジャニーズ」と思わされました。多分帝劇に用事がなければ後1回は見たと思う。総踊り大好き人間には堪らない舞台でした。

あ、ショータイムは基本好きな子定点観察みたいな時間で色々見る余裕がありませんでしたが、西畑&向井が青春アミーゴで使った上下の手前のせり上がりすっごい良かった。自担のせり上がり見るまでは死ねないぐらい、ああいうの好きです。

 

 最前列で歌い踊るJrを見れる機会なんてそうそうないので、本当にいいな。

ファンの方々も楽しんでほしいなあ。「少年たち」まだまだ続きますが、千秋楽まで頑張ってほしいです。