白シャツを恋い慕う

つれづれなるままに…おたく

彩と彩で彩彩

馬鹿なことはやりきるべきだ。そう、わたしのブログの下書きでとん挫した諸々の記事たちが言っている。

 

というわけで、彩彩の話をします。今の立場はどっちのおたくでもなくて、元トップのおたくとしての孫みと尊さを感じる通行人Aでしかないので、あらぬ疑いはかけないでほしい。みんなのことが好きだ。

 

なんで今こんなに彩彩がセットできているかというとスカステで流れたMRの初日映像で、咲ちゃんの肩に手をかける凪さまが映し出され、二人の歌い継ぎがあることが発覚したからだね。あと舞台写真。

このタイミングでやり切らねばと思ったのは、七夕というヅカオタ恐怖の夏人事が来てからだと遅いかもしれないと思ったからだ。まあ、2年前の月城↔朝美のときに外してるから余計な予想とかはもうしないし、私にできることは祈るのみだけど。

 

 

『彩風編』

咲ちゃんは生まれついてのスターだが、そいつあ俺の罪じゃねえって感じで、私が見始めた08年~09年の時にはもうすでにたくさんの場面に出ていた。新人公演も研3の終わり、今では色々考えられないかもしれないが89・95に並ぶ6人の新人公演主演者を出したあの期のトップバッターであった。

演目が引くほどひどくて、センターにきらきらする咲ちゃん(冒頭5分)と血だらけ泥まみれの話だ。血はあるが涙はない。もし彼女がトップになって新人公演時代の作品やりましょうシリーズをしたら版権と駄作しか残らないから申し訳ない気持ちにもなってくる。個人的には別箱だが一番まともだったカラマーゾフをやればいいと思う。

ちなみに記憶としてはほたてちゃん上手、かりあすはどちらが新人公演とるようになるかしら、りんきらは流石、にわにわ役の新人おじさまとして期待が持てる(後の月城かなと)みたいなかんじ。今の宝塚を見てもらうと人間どうなるか分からないなと思う。

 

そのころの咲ちゃんは歌>>芝居>(大きな壁)>ダンスだった。ご本人も成績は踊りが一番よくなかったとスカステでおっしゃっていたので、間違いない。

実際そのころの男役ピックアップだと、真波・大凪・大湖あたりの踊れる方とまあ頑張ってくれみたいな人と凛城・彩風という最下メンバーになるものだから、私が踊れない認識をするのも間違いはないんだと思う。というか歌の人認識だった。

水さん卒業とともに雪は殆ど見に行かなくなってしまったから、隙間の記憶を縫い合わせていくことになるのだが、ロミジュリ・仁は実は新人公演を見ている。やっぱり歌が売りだと思った。

違和感の始まりは早霧政権のコルドバだったと思う。ビセントが全然私の中ではまらなかった。歌の人じゃなかったんかい?って話を友人とした記憶がある。あとこの友人が比較的凪さまのファンなので、ダンスは凪さましかいない!!のミスリードが発動していたなあと後から考えれば思う。今なら言い返せる、芝居の凪さまだろと。

星逢・るろ剣・幕末はみたものの周囲の音階に惑わされているのか別に普通だなあ、むしろ斎藤一が出来るような大人になったのね!という謎のばあや心が感動していた記憶しかない。

マトカは作品としては置いておくが、生で見た時にあと一歩踏ん張りが足りないと(踊りのキープ的な意味で)思った記憶がある。

ひかりふるは初めて咲ちゃんのダントンの芝居で泣いたとおもったのでよく覚えている。組替えによりとにかく好きなスターが終結した雪組で、自分が咲ちゃんをみたことにも驚いた。SVのセンターシーンはめちゃくちゃよくて、ひとこも好きな私は大満足だった。咲ちゃんにスーツが似合うようになって、着こなせるようになって…!みたいな気持ちだった。

このあたりで、今もなお!水さんにダメ出しをもらっているといった記述を拝見し、そりゃあ好きになるわけだと思ったり、巷で咲ちゃんが「ダンサー」表記をされていることを知る。「ダンサー」って歌の人じゃないからつければいいみたいな所もあったりするし、ちょっと面倒な表記なんだけど、そうじゃなくても売りはダンスじゃないだろ?みたいな気持ちがあったので数作見返すことにした。

紛れもないダンサーさんだった。身体の可動域が広い=ダンサーではないので、みんなが柚希さんを目指すことに危惧していた時代もあったりした。(あれは柚希さんだから良いのだ。)男役としての所作で踊ることが宝塚の男役スターに求められるダンサーだと思っている私にとって思いがけないダンサーとの出会いになった。長い手足を余らせていた咲ちゃんはもういない。スーツにハットがよく捌ける人だと思った。

 

凱旋門・ガートボニートは唯一の休みにムラにエリザを見に行ってしまう大失態で観に行けなかった。

映像で拝見したが、プロローグの無類の中毒性からの、白い女装は何度見返しても良かった。籠の中の鳥シンメ*1はこんなに麗しいシンメになったのだと思った。

同時に甘い滑舌の中毒になった。望海さんが明瞭な滑舌の方だから、過激で意味不明な大介の歌詞を一手に引き受ける咲ちゃん!まだガートボニートしかじっくり聞けていないが、ソロ、特にショーを聞いて勉強していきたいと思っている。

ブリドリもとりあえず全部録画したので、頑張ってみていきたい。

 

(彩風編 終了)

 

『彩凪編』

正直に言おう。雪組何年見てるんだっていう話だが、最近の記憶しかない。私の見始めた時のカテゴライズが、美人ゆらゆら枠のあやかちゃん*2という感じだったので、その人とやっと今年になって一致したというのが一番正しい言い方かもしれない。

私が見始めたころの新人公演ではいつもちぎちゃんの役をやる人という認識だった。新人公演とはいえ主演をはるなんて思ってもいなかったし、私が離れていた間に色濃い役も出来るスターみたいになっていた。

星逢一夜は感想が残っていたので見返したら、若手(多分月城さん)が出てきているのに秋定はなくない?新人公演主演の子がやる役だよっていうようなあんまりいいイメージではなかったんだろうなと察する。今スカステでみたら、友人役で芝居を締めるのはこの人しかいねえ!!とかどや顔でいうのにまったくおたくは自分勝手だなと思う。

王道の若手の役なので、たぶん彼女がやることを疑問に思っていたんだろうなあ。当時の私。

るろ剣ではガトリングガンの人をこなし役幅をどんどん広げていったなあと思った。自分のTwitterにはガトリングの歌がうまかったし、路線に縛られなくてもいいという感想が残っていた。

 

転機がきたのは、琥珀の全ツだった。ルイの解釈が私の思い描く王道の宝塚男役だったからだ。なぎしょなのに歌が上手い。芝居が上手い。などという謎の感想だけが記憶に残っている。ルイの悲しさと狡さをかっこよく見せるだけの技術があった。

ひかりふるは女役、誠の群像は私が期間中海外にいたため映像拝見し、ファントムを迎えた。

正直チケットを手配している段階では朝美シャンドンだけみれればなあぐらいの気持ちだった私が、彩凪シャンドンにどはまりした。

シャンドンという役の見せ方に正解があるとかではなく、私の好みだったという話をしたいだけのでそこは了承してほしい。

シャンパンの王様ことシャンドンは根っからの貴族で登場した時の華やかさときらめきが必要な役だと私は思っている。宝塚らしい王道の男役の形だ。渋さや土臭さ、苦労した感じのない煌めいたシャンドンを作ってくれた凪さまには感謝しかない。私がみたかったシャンドンだった。

シャンドンを見た後、何作か映像で拝見したが、この人の魅力はただ王道を当てられていた時よりも役幅を広げてなお王道の男役を出来るということなのだと気が付いた。男役スターみんなに言えることだけれど、役幅が広がるとどうしても路線としては正解じゃないが、芝居としては正解な役作りをしがちだと思う。勿論それが悪いというわけではない。分かりやすく殻を破ったと評価されるだろう。でも、そこを路線スターの正解として演じて来てくれたことが私はすごくうれしかった。

ご本人も久々の若い王道の役だとカフェブレでおっしゃっていたので、数年の歳月を経てもなおきらめきを失わない役作りをしてくれてありがとうございますというそれだけが書きたかった。

このカフェブレで久々に拝見したら、咲ちゃんが凪さまをプロデュースするコーナーで「凍えている私でもいいですし、お客様でも」と職権乱用で自分に向けてかっこいい言葉を言わせたのには笑った。しかも凪さまも「せっかくだから、咲やと思ってやりました」ってなんやねん!視聴者ガン無視。ここはスカステじゃないぞ!!まあ、すごく面白いシンメになったなあと思ったのでした。

そんなこんなで、4か月に1回ぐらい凪さまをこじらせる体質になってしまったので、FOCUSONをおとなしく買いに行きたいと思います。

景子たんが抜擢する男役結局みんな好きになってしまったよ…。*3

 

(彩凪編 終了)

 

未来は分からない。でも次の咲ちゃんの主演作はおそらく2番手として凪さまがでるのだ。出演者一覧は大体嘘はつかない。だから私は見に行かなくてはならない。

田淵、言いたいことは分かっていると思うが、無難でいいからちゃんとまとめてください。

私は今さらながら彩彩の魅力を知ったけれど、11年も前からシンメとして使われた歴史があることが分かったので、宝塚の奥深さを痛感させられた。

とにかく見れるうちに見ておこうという自分への誓いをここに記す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:2008年ソロモンの指輪で当時4番手の凰稀かなめと緒月遠麻のシンメがあるのだが、実は第3場でその二人の横にダルマを着た彩彩がシンメで地獄鳥という役をしている。てるきたというシンメの横にこんなシンメを配置していたなんて、本当にすごい。

*2:2009年のおとめの愛称にあやかと記載されていたので私の罪ではない

*3:凪さまの初抜擢はオネーギンの14歳のオネーギンという少年役なのだが、私は景子先生が抜擢する男役が好きなことが多く男役に関する好みが一致している先生だと認識している。